目標達成する人がやっている「現実的スケジュール術」

目標達成
この記事は約8分で読めます。

あなたはこれまでに、完璧な1日のスケジュールを立てたことはありませんか?

 

朝5時半に起きて勉強して、定時で仕事を終えて、夜は2時間勉強して23時に就寝。

そんな理想的な1日を描いてスケジュールを立てたものの、気づけば全然続かない。

朝は二度寝してしまい、夜はソファでスマホを見ているうちに1日が終わる。

「今日もできなかった…」と落ち込みながら、また同じことを繰り返す。

 

もしあなたにもこんな経験があるなら、問題はやる気ではありません。

スケジュールの立て方そのものに原因があるかもしれません。

 

多くの人が「自分を変えたい」「今年こそ結果を出したい」と思いながらも、計画倒れで終わってしまうのは、実行の難しさではなく、設計段階で無理をしているからです。

計画を立てる時は誰もが前向きな気持ちになりますが、その時のテンションや理想をそのままスケジュールに落とし込むと、現実とのズレが生まれます。

 

この記事では、目標を現実に変えるための「現実的スケジュール術」を、実践的なステップと具体例を交えて紹介します。

平土井 俊
この記事の著者

Time Creations代表。
目標達成&時間戦略コーチ。

のべ1,300名以上のクライアントを対象に、
目標実現、時間の使い方の改善、キャリアアップや独立支援をサポート。
総セッション時間は1,500時間を超える。

「本気で自分を変えたい人が、理想の生き方を現実にできるように」
という想いのもと、実践的な時間戦略と行動設計を指導している。

電子書籍『目標設定の教科書』をはじめ、
これまでに7冊を執筆。Amazonランキングで複数部門1位を獲得。

平土井 俊をフォローする

理想通りに進まないのはスケジュールの立て方が原因

僕がこれまで多くのクライアントさんと関わってきて感じるのは、多くの人が「理想の自分」を基準にスケジュールを立てているということです。

 

たとえば、モチベーションが高い時には、「朝5時半に起きて読書して、仕事前に資格の勉強をして、夜も2時間勉強しよう」といったように、理想的な1日を描きがちです。

 

しかし現実には、仕事の疲れ・家庭の用事・突発的なトラブルなど、毎日コンディションが一定ではありません。

にもかかわらず、常に100点の自分を前提にしたスケジュールを立ててしまうと、ちょっとしたズレで計画が崩壊してしまいます。

 

この「理想ベースのスケジュール」が続かない理由は3つあります。

  • ①現実とのギャップが大きい: 実際のエネルギーや時間の余裕を無視している
  • ②計画が複雑すぎる: 予定通りに動けないと一気にモチベーションが下がる
  • ③成功体験が積み上がらない: できなかった日が続くと自信を失う

 

理想のスケジュールほど、最初の数日で崩れやすいものです。

大切なのは、「続けられる前提」で計画を立てること。

これが、目標達成できる人が実践しているスケジュールの共通点です。

目標達成できる人がやっている現実ベースの行動計画

着実に成果を出す人たちは、計画を立てるときに自分を美化しません。

「やる気がある日の自分」ではなく、「疲れている日の自分」でもできることを前提に考えます。

それが、現実ベースのスケジュール設計です。

 

現実ベースのスケジュールには3つの重要なポイントがあります。

1. 現在の行動パターンを把握している

まずは「今の自分がどんな行動をしているのか」を冷静に見つめます。

毎日どの時間帯に集中できて、どの時間帯にエネルギーが落ちるのか。

朝の準備・通勤・家事・メール処理など、何にどれだけ時間を使っているのか。

これを把握することで、どこを改善すれば良いかが見えてきます。

 

僕のクライアントさんの中にも、「可視化しただけで時間の使い方が激変した」という方が多いです。

なんとなく「忙しい」と感じていたのが、実は「優先順位が曖昧」だったと気づくのです。

2. 行動単位を小さく区切っている

続かない人ほど、1つのタスクが大きすぎます。

たとえば「報告書を作成する」というタスクをそのまま入れると、心理的負担が大きくなります。

しかし「構成を考える」「1ページ目を下書きする」と分けると、着手しやすくなります。

 

行動は「小さいほど早く始められる」。

そして早く始められるほど、行動のハードルが下がり、継続しやすくなります。

3. できそうな範囲から始めている

現実ベースのスケジュールでは、最初から完璧を目指しません。

「6割できたら上出来」くらいの気持ちで十分です。

実行率が高いほど、達成感が積み重なり、モチベーションの持続につながります。

 

最初から100点を目指すよりも、60点でいいから毎日続ける方が早く結果が出る

これは時間戦略の基本です。

続けられる行動計画をつくる3つのステップ

では、実際にどのように「現実的なスケジュール」を立てれば良いのか。

ここでは、僕が実際にセッションでも使っている3ステップを紹介します。

ステップ1:自然に動ける時間帯を見つける

あなたが一番集中できる時間帯は、朝・昼・夜のどこでしょうか?

人にはそれぞれ「体内リズム(クロノタイプ)」があります。

朝に強い人もいれば、夜の方が思考が冴える人もいます。

 

自分のピーク時間を知り、その時間帯に大事なタスクを置くこと。

これだけで作業効率が2倍以上変わることもあります。

逆に、疲れている時間に重要タスクを置いてしまうと、計画倒れの原因になります。

ステップ2:タスクを30分で終わるサイズにする

「1時間集中して作業する」は理想ですが、実際には難しいものです。

30分単位に分けると、「とりあえず始める」ことが容易になります。

実際に僕のクライアントさんでも、30分単位で区切ったことで、以前よりも集中時間が増え、行動率が上がった例が多数あります。

 

30分で終わるタスクを積み重ねると、1日が小さな成功体験の連続になります。

その積み重ねが、最終的に大きな成果を生み出します。

ステップ3:週1回だけ見直す時間を取る

完璧な計画を求めるよりも、「修正する前提」で進める方がうまくいきます。

週に1回、10〜15分でいいのでスケジュールを振り返りましょう。

  • どの時間帯に集中できたか
  • 予定外のことが起きた原因は何か
  • 翌週に向けて何を変えるか

 

この「振り返りの習慣」が、スケジュール精度を高め、無理のないリズムを生み出していきます。

実践例:資格勉強での現実的スケジュール設計

ここで具体的なケースを見てみましょう。

 

理想パターン

  • 朝5時半起床、1時間勉強
  • 夜2時間の復習
  • 23時就寝

 

このスケジュールを立てても、3日続けば良い方です。

なぜなら、理想の生活リズムを一気に取り入れようとすることで、身体も心も追いつかなくなるからです。

 

現実的パターン

  • 朝6時半に起きて30分だけ勉強
  • 通勤電車で10ページ読む
  • 夜は15分だけ復習

 

最初は「これで意味あるのかな?」と感じるかもしれません。

でも、このスモールステップが大きな違いを生み出します。

 

1週間続けられた時点で「自分にもできる」という自信が生まれ、自然と行動量が増えていくんです。

この自己効力感の積み重ねが、長期的な成長を支えます。

なぜ現実的スケジュールの方が早く目標達成できるのか

「小さく始める方が早く進む」と言うと、意外に感じるかもしれません。

でも実際には、これは心理学的にも証明されている考え方です。

 

人間の脳は「できた」「終わった」という達成感を得ると、ドーパミンという快楽物質を分泌します。

この快感が「またやりたい」という意欲を生み、行動を強化するサイクルをつくります。

 

逆に、できなかったことが続くとストレスホルモンが増え、行動意欲を奪ってしまいます。

だからこそ、続けられるスケジュール=結果が出るスケジュールなんです。

 

小さな行動を重ねる人ほど、安定して成長していきます。

そして気づいた時には、理想の自分に自然と近づいているものです。

まとめ|理想ではなく現実から始めよう

目標達成を妨げているのは、努力不足ではありません。

多くの場合、努力の方向を間違えているだけです。

 

理想を追いすぎるよりも、現実の自分からスタートする

少しの工夫で、あなたの行動は確実に変わります。

完璧を目指すよりも、できることを積み上げる方が、結果的に早いのです。

 

今日のあなたにできる「小さな一歩」は何でしょうか?

それをスケジュールのどこかに入れてみてください。

それが、未来の大きな成果をつくる最初のきっかけになります。

 

あなたの挑戦を、僕は心から応援しています。

目標達成を加速させるヒント集

目標達成できない人の7つの特徴と対策|コーチが見た共通点
なぜ目標に向けた行動が続かないのか?この記事では、コーチ視点で目標達成できない人の共通点と対策を解説します。
プライベートの目標達成が難しい理由と3つの対処法
プライベートの目標って達成が難しくないですか?この記事では、達成が難しい本当の理由と行動が続く3つの対処法を紹介します。
目標を1つに絞るべき3つの理由【本気で自分を変えるなら】
目標が多くて迷っていませんか?この記事では、目標を1つに絞るべき理由・選ぶための3つのステップ・得られる変化を解説します。
目標達成が難しいと感じたら…目標を変える勇気と再設定法
目標達成が難しい時、無理に続けていませんか?この記事では、現状に合わせて目標を変え、再スタートする方法を紹介します。
朝活で本気の目標達成!続ける人が実践する習慣術とは?
朝活が続かないと悩んでいませんか?この記事では、目標達成へ導く習慣術を解説します。

さらに学びを深めたいあなたへ

この記事で紹介した内容を、より実践的に学びたい方に向けて、平土井の著書を3冊ご紹介します。

それぞれの本が、あなたの「目標を立てる・行動を続ける・仕組みで成果を出す」ためのヒントになるはずです。

📘 「自分を変えたい!」と思っている人のための『目標設定の教科書』

目標設定に迷っているあなたへ。『目標設定の教科書』では、願望を具体的な目標へ変えるシンプルなステップを解説。

自分を変えたい全ての人に贈る、実践的ガイドです。

▶ Amazonで見る

📘 目標達成のためのタイニー・タスクマネジメント

目標達成を妨げるのは「タスクの大きさ」や「心理的ハードル」。

『タイニー・タスクマネジメント』でタスクを小さく分解し、誰でも簡単に行動を始められる実践的な一冊です。

▶ Amazonで見る

📘 目標達成できる人の小さな仕組みと行動術

目標を達成できない理由は「努力不足」ではなく「仕組み不足」。

行動を続けられる小さな工夫を解説し、誰でも無理なく目標達成を目指せる一冊です。

▶ Amazonで見る

平土井 俊
この記事の著者

Time Creations代表。
目標達成&時間戦略コーチ。

のべ1,300名以上のクライアントを対象に、
目標実現、時間の使い方の改善、キャリアアップや独立支援をサポート。
総セッション時間は1,500時間を超える。

「本気で自分を変えたい人が、理想の生き方を現実にできるように」
という想いのもと、実践的な時間戦略と行動設計を指導している。

電子書籍『目標設定の教科書』をはじめ、
これまでに7冊を執筆。Amazonランキングで複数部門1位を獲得。

平土井 俊をフォローする
目標達成
シェアする
平土井 俊をフォローする

コメント

処理中...
タイトルとURLをコピーしました